ソウルの韓屋街で観光公害対策の過料規制導入へ 中村公
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伝統家屋「韓屋」が建ち並ぶソウル市内の北村(鍾路区)で、「オーバーツーリズム」(観光公害)問題が深刻化している。自治体は過料を科す規制の導入に乗り出すが、政策的効果は不透明だ。
北村は、昔の両班(ヤンバン)(貴族)が住んでいた街で今も伝統家屋が軒を連ねる。鍾路区によると、2023年の訪問者数は約664万人に上り、北村の住民数(6108人)の1000倍以上の観光客が訪れた。
「日増しに住みづらさを感じている」。長年北村で暮らすソン・グッカンさんはこう話す。騒音やごみのポイ捨てに加え、玄関を開けていれば観光客が勝手に入り込んで来る。ソンさんは「古くからの住民が次々と引っ越してしまう」と嘆く。
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週刊エコノミスト
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