スペイン・ルポ 老後も主役は「私たち」 組合方式で高齢者住宅を運営=工藤律子
有料記事
平均寿命82・8歳のスペインでは、日本と同様、老後の生活への不安が大きい。子どもに負担をかけたくないが、公的施設は数が足りないうえ、民間の有料施設は(日本円で最低月26万円前後と)費用が高い。かといって、孤独死も嫌だ。そんな思いを抱く人たちが、仲間と資金を出し合って集合住宅を建設し、共に生活している。
「現役時代はマドリード郊外に住んでいた。子どもが同じ学校に通う親同士で『親の学校』を作ったり、消費者協同組合を運営したりもした。1992年ごろから、その仲間で集合住宅の建設を考え始めた」
残り3379文字(全文3624文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める