週刊エコノミスト Online特集

クレジット市場のアラーム リスクためるシャドーバンキング=中空麻奈 偽りの世界好景気  

 クレジットバブルが続いている。世界の中央銀行が供給した過剰流動性を主な理由として、リスク資産価格の上振れた状況だ。バブル自体には定義がないものの、一定の仮説に基づき、クレジットバブルインデックスを算出した。過去の平均値から“あるべき価格”対比で見て大きく上振れた状態が1年以上続いた時にバブルと認定したもので、日米欧のあらゆるアセット(資産)クラスを比較した(表)。

 結果、現状は米国の投資適格クラス(BBB格以上)を除き、多くのアセットでバブルと判定されることがわかった。しかも、2017年5月からの推移を見ると、順次バブルの色合いが濃くなっている。米連邦準備制度理事会(FRB)は先進的に金融引き締めに転じるも、打ち止め感が出ており、欧州中央銀行(ECB)は19年までの低金利を半ば確約、日銀も低金利継続を明確にしており、主要中央銀行による過剰流動性相場の様相は…

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