週刊エコノミスト Onlineチャイナウオッチ 中国視窓

チャイナウオッチ 国有企業強化の対米戦略 経済停滞への不安も=金子秀敏

 米国の対中関税攻勢に自由貿易体制擁護で対抗してきた中国の習近平国家主席が9月下旬、毛沢東の「一国社会主義」建設のスローガン「自力更生」を叫び、中国一国主義の考えを鮮明にした。

 米国も10月上旬、ペンス副大統領が演説で「中国共産党の浸透工作は米国の民主主義の脅威」と中国を政治的な敵対者と見なした。トランプ大統領も「習主席はもう友達ではないかもしれない」と語った。

 ついに米中対立は短期的貿易戦争から長期的冷戦状態に突入した、という認識が米中双方から出ている。とりわけ中国国内では、習主席の社会主義思想によって中国経済の停滞が決定的になるのではという不安が政府の一部からも出てきた。

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