チャイナウオッチ 「一帯一路」提起5年 国内外の批判で見直しも=真家陽一
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2013年3月に国家主席に就任した習近平氏は「中国の夢」、すなわち「中華民族の偉大な復興」という民族主義的スローガンを掲げた。その対外政策の一環として同年9~10月に打ち出したのが、広域経済圏構想「一帯一路」である。構想提起から約5年が経過し、さまざまな問題が顕在化し、見直しの機運も出ている。
17年5月、北京で開催された「『一帯一路』国際協力サミットフォーラム」には130カ国以上が参加。中国国内の報道や論説では「構想は実施段階に入った」と指摘されるようになった。
他方、関係者に聞いたところ、何でも「行け行けドンドン」だった時代は昨年で完全に終わり、今年に入ってからは「一帯一路」をそろそろ見直そうという雰囲気が感じられるという。19年上半期に開催予定の同フォーラムの第2回会合に向け、中国の政府系シンクタンクは「一帯一路」の今後の展開に関するリポートや提言を年末までに提出するよう求められているそうだ。
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週刊エコノミスト
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