WASHINGTON D.C. 米国の縮図「オハイオ州」 中間選挙に現れた分断の象徴=川上直
有料記事
11月6日に行われた中間選挙の結果は、上院は共和党が多数派を維持する一方、下院は民主党が過半数を奪還した。来年始まる新しい議会は「ねじれ議会」となることが決まった。一般論としても政権与党が中間選挙で不利な戦いを強いられることは珍しいことではなく、当地の受け止めとしても驚きはない。
平日でも投票率49%
投票当日は火曜日。筆者は出張でワシントンを離れていたが、出張先でもワシントンでも、人々は普段と変わらず仕事をしていた。選挙の投開票日は日曜日というイメージがある日本人からすれば、米国の有権者はいつ投票に行くのだろうと不思議に思えた。
ところがそんな心配は的外れだったようだ。今回の中間選挙でもっとも驚くべきことは投票率の高さであった。大統領選挙とは違って中間選挙はあくまでも議会選挙であり、通常有権者の関心は低い。しかし今回の中間選挙の投票率は49%と歴史的な高水準となった。この投票率を読み解く際のキーワードは「郊外」「女性」そして「若者」である。
残り1031文字(全文1458文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める