新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

週刊エコノミスト Online 歴史書の棚

日中歴史共同研究の成果 誠実に反映した信頼の書=井上寿一

 日本人の平均的な感覚として、日本は先の大戦でアメリカに敗けたのであって、中国に敗けた実感がないのではないか。そうだからこそ日中間には依然として日中戦争をめぐる認識のギャップが存在する。認識のギャップは日本国内でも埋められないままになっている。日中戦争をめぐる国際的・国内的な認識のギャップはどうすれば埋めることができるのだろうか。

 重要な手がかりとなるのが北岡伸一・歩平編『「日中歴史共同研究」報告書 第2巻 近現代史篇』(勉誠出版、4500円)である。2005年の日中外相会談において、日本側は日中歴史共同研究を提案した。この提案に基づいて、翌年から09年まで日中間で初めての本格的な歴史の共同研究が行われた。本書はこの報告書である。

残り526文字(全文845文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事