国際・政治

独与党党首選 首相側近が僅差で勝利 3州議会選が試金石=森井裕一

新党首になったクランプカレンバウアー氏(Bloomberg)
新党首になったクランプカレンバウアー氏(Bloomberg)

 メルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)の党首選辞退を受けて、12月7日の党首選挙でアンネグレート・クランプカレンバウアー幹事長(頭文字からAKKとも称される)が決選投票の結果、党首となった。しかし、3人で争った第1回目の投票では過半数を獲得できず、投票総数999票の決選投票において35票の僅差で選出されたことは、党内には反対の声も大きいことを示している。

 AKKはカトリック色の強い保守的なドイツ南西部ザールラント州で政治家としてのキャリアを積んできた。性別クオータ(割り当て)制を支持するなど女性の社会進出を進めることに積極的でありながら、同性婚や中絶に反対するなどカトリック保守の家族観や倫理観を持つ。2000年に州内相となり、11年からは州首相として2度の難しい州議会選挙で勝利した。州政治を安定化させ政策実績を積み上げ、地元での人気は高い。メルケ…

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