教養・歴史平成経済30年史

円高との格闘 米と協調が介入成功の条件 =榊原英資

     1995(平成7)年4月、円は過去最高値の1ドル=79.75円を記録した。輸出産業の価格競争力減退や利益目減りなどの「円高不況」を恐れた日本政府は為替介入を決意する。

     当時は、プラザ合意(85年)以降のドル安政策で急速に円高が進んでいた。日本円とドイツ・マルクは切り上げを迫られて、85年に1ドル=238.5円だったドル・円相場は急速に円高に推移し、90年には1ドル=144.8円、95年には1ドル=94.1円(いずれも年間平均)まで進んだ。

     日本政府が為替介入を決意したちょうどこの時期、米国でもロバート・ルービン氏が金融大手ゴールドマン・サックスのCEO(最高経営責任者)から転身して、財務長官に就任した。それまでの米政府は、米通商代表部(USTR)のミッキー・カンター氏の意向もあり、輸出に優位なドル安政策を取っていた。

    残り2181文字(全文2545文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    8月11・18日合併号

    2020年後半 日本・世界経済大展望第1部16 「沈没」する自動車大国 苦境・群馬が暗示する近未来 ■神崎 修一/柳沢 亮/加藤 結花19 「トヨタ超え」テスラ、三つの理由 ■中西 孝樹20 コロナワクチン開発 「実用化まで1年半」でも野心的 ■近内 健22 米大統領選 3項目でバイデン氏が優勢 ■ [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット