日本が強いサーミスタ 住宅、医療へ拡大=松永新吾/23回
有料記事
温度の変化で抵抗値が変わる現象を利用したサーミスタ(thermistor)の市場が拡大している。自動車や家電、空調向けの需要が増加しており、メーカー各社の生産増強にも拍車がかかる。
競合技術より安い
サーミスタにはさまざまな種類があるが、大きくは、温度が上昇すると抵抗値が下がるNTC(negative temperature coefficient)、逆に温度が上昇すると抵抗値が上がるPTC(positive temperature coefficient)、そして、ある温度を超えると急激に抵抗値が減少するCTR(critical temperature resistor)の3種類に分類される。
PTCとCTRはある温度域で急激に抵抗値が変化するが、NTCは温度の上昇に対して、抵抗値が緩やかに減少していく。また、測定可能な温度領域も下はマイナス50度から、上は400度程度と幅広いことから、一般的にはNTCサーミスタが温度センサーとして使われている。
残り2785文字(全文3215文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める