日本株市場の現実 有望ベンチャー不在 時価総額上位は「元官営」ばかり=藤田勉
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日本株は1989(平成元)年12月、バブルのピークをつけた後、大きく下落した。平成が始まった89年1月8日から2018年11月末までに、日本株(日経平均株価)は27.1%下落した。その間、米国株(S&P500株価指数)は9.8倍になった。バブル崩壊の影響を除いた直近の10年間でも、日経平均株価の上昇率は162.6%(約2.6倍)と、S&P500の208.0%(約3倍)を下回る。
現在の世界株式時価総額(2018年11月末時点)を見ると、上位10社中5社が、90年代以降に設立された米国や中国の若い企業で占められる。時価総額1位の米マイクロソフトは創業43年だが、7位の米フェイスブックが創業15年、6位の中国アリババが20年、4位の米アルファベット(グーグル)、9位の中国テンセントが21年、3位の米アマゾンが25年と若い企業が多い。これらの時価総額は巨大であり、かつ株価は長…
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週刊エコノミスト
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