週刊エコノミスト Onlineグローバルマネー

情報発信が重要な2019年のFRB

パウエル議長が言う「データ」の中身は何か。市場関係者の頭を悩ませる(Bloomberg)
パウエル議長が言う「データ」の中身は何か。市場関係者の頭を悩ませる(Bloomberg)

 米連邦準備制度理事会(FRB)は2018年12月19日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、18年4回目の利上げを決めた。利上げを始めてから通算9度目で、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を年2.25~2.50%に引き上げた。今回の利上げは事前予想通りで驚きはないが、パウエルFRB議長が19年の利上げについて触れた発言は、市場関係者の頭を悩ませる結果になった。

 議長は9月会合で利上げを決めた後、10月初めの講演で「(利上げ休止のメドである)中立金利までにはまだ長い道のりがある」と発言。市場は「19年も積極的引き締め姿勢を維持」と捉えた。米国長期金利は大幅上昇、米国株式市場は大幅下落し、世界的に金融市場は混乱した。これを受けてなのか、パウエル議長は11月末の講演で「現在の金利水準は中立金利をわずかに下回る」と、引き締め姿勢をトーンダウンさせた。

残り764文字(全文1150文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事