教養・歴史書評

歴史書の棚 渡来氏族と神社草創 新たな視点で見る日本史=今谷明

    『寺社が語る秦氏の正体』 著者:今谷 明
    『寺社が語る秦氏の正体』 著者:今谷 明

    渡来人(帰化人)と神社草創の関係は、古代史に限らず興味深い問題である。評者のように京都で生まれ育った者には、秦氏(はたうじ)と松尾神社、賀茂氏(かもうじ)と賀茂神社など子供時代からなじみ深いものだった。下鴨神社など小学生の頃から境内の森で暴れ回っていたが、国宝社殿である賀茂社すら“金欠神社”の例にもれず、境内に高級マンションを経営してしのいでいるというから驚かされる。

     関裕二著『寺社が語る 秦氏の正体』(祥伝社新書、860円)は、専門家の著作ではないが、秦氏を素材に…

    残り714文字(全文949文字)

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