教養・歴史Book Review

『生産性 誤解と真実』 評者・樋口美雄

著者 森川正之(経済産業研究所副所長) 日本経済新聞出版社 3000円

注目の生産性向上施策 重要性と限界を詳述

「生産性」に対する人々の関心が高まっている。経済政策関係者は、労働力人口が減少する中、今後の日本の経済成長率を決めるのは生産性の向上であり、このための経済戦略が鍵を握るという。産業界では、企業の競争力を決めるのは生産性であり、どうやればそれを引き上げられるのか、関心が集まる。だが、はたしてどれだけの人が「生産性」を正しく理解しているのか。

 本書は原点に立ち返り、各種の生産性の定義や測り方を説明し、生産性引き上げに何が必要で、何をすべきではないか、国内外の多数の文献を渉猟し、自らの分析を紹介する。

残り895文字(全文1200文字)

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