経済・企業地銀に負けない信金・信組

西武信金の憂鬱 不動産融資に邁進する信金の危うさ=神田裕

    信金業界の台風の目と言われた西武信用金庫
    信金業界の台風の目と言われた西武信用金庫

    「西武信金は目立っていたので、狙われた感じがする」。ある業界紙記者は声を潜める。西武信用金庫の投資用不動産融資で不動産仲介会社による書類改ざんが発覚、メディアの報道や金融庁の検査という荒波が押し寄せている。

    「西武信金があたかも“第2のスルガ銀行”のように扱われているが、あれだけ多くの案件を扱っているので、中には問題のものもあったということではないか」。同記者は、スルガ銀事件の余波が信金業界に飛び火する可能性については否定的だ。

     西武信金はここ数年信金業界では“台風の目”だった。本店のある東京都中野区から西の多摩方面に店舗を擁する郊外信金だったが、現在の落合寛司理事長が2010年に就任してから方向転換し、融資需要が少ない多摩から需要旺盛な都心部に打って出た。

     11年千代田区初の神田支店、14年港区初の虎ノ門支店、中央区初の日本橋支店、15年豊島区初の池袋支店、飯田橋支店、16年世田谷区初の三軒茶屋支店、日テレ通り支店、17年には品川区初の五反田支店、高田馬場支店と、雑居ビルやオフィスビルの2階以上に位置する「空中店舗」を中心に店舗を新設した。

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