経済・企業地銀に負けない信金・信組

あえて非効率 見直される深堀り戦略=古江晋也

    北部信用組合は融資後の訪問を繰り返している
    北部信用組合は融資後の訪問を繰り返している

    地域金融機関の「深掘り戦略」とは、限られた営業地域に密着することで存在感を高めることに主眼を置き、地域のあらゆる顧客との取引を深める経営戦略である。融資業務に経営資源を注力していることが大きな特徴だ。限られた経営資源を得意分野で活用することと、「融資を行うことが地域金融機関の使命である」という設立以来の思いを継続している。筆者が考える深掘り戦略のポイントとして、ここでは「徹底した訪問活動」「迅速な与信審査」「積極的な小口融資」の3点に絞って検討する。

     まず、深掘り戦略の特徴は、徹底した取引先への訪問活動を展開していることである。例えば、現在多くの金融機関は「非効率である」との認識から定期積金の集金業務を自動振替へとシフトしたり、集金業務を有料化するなど、事実上訪問活動を取りやめている。しかし、深掘り戦略に取り組む金融機関は、地域の情報や複合取引の機会を得る貴重なツールとして定期積金の集金業務を大切にしている。

     また、金融機関の営業担当者の営業スタイルは、一般的に案件を獲得するまでは頻繁に取引先を訪問するが、案件を獲得した途端に取引先を訪問しなくなる。

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