教養・歴史書評 読書日記

思春期の本人に親に、やさしく寄り添うQ&A=高部知子

    ×月×日

     ちょっとビックリした本に出会ってしまった。いわゆる「Q&A」本なのだが、私は今まで、あまりこのタイプの本に惹(ひ)かれることはなかった。しかし質問が秀逸だと、なるほど答えも面白くなる。新しい発見だった。『思春期─少年・少女の不思議のこころ』(深尾憲二朗著、ミネルヴァ書房、2200円)。著者は少年のころ仮面ライダーやウルトラマンが大好きで、本当は漫画家になりたかったと語る精神科医師なのだが、その「少年のこころ」を今でも忘れていないのであろうか、子供たちの心にそっと寄り添うかのような、ゆっくりと丁寧な語り口が読みやすい。「精神科」というと、何だかちょっと暗い診察室で、うかつに質問でもしようものなら、冷静な目でさげすまれそうな、そんな怖い医師がいそうな(すごい偏見だが……)勝手な妄想が私にはあったのだが、それがすっかり吹き飛んでしまった。

    「性やマスターベーション」「親への反抗や自傷行為」、いま話題の「ゲームやネット依存」そして「箸が転んでもおかしい」理由や「霊との交信・幽体離脱・金縛り」「占いに夢中」になる理由まで、精神科の先生に、こんなことまで聞いていいの?というような内容が満載だ。

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