国際・政治東奔政走

統計不正で「消えた給付金」 参院選左右した年金問題と相似=佐藤千矢子

 通常国会が1月28日に召集され、6月26日まで150日間の会期がスタートした。

 今年は、4月に統一地方選、4月30日に天皇陛下の退位と5月1日に新天皇の即位、6月28、29両日に大阪で主要20カ国・地域(G20)首脳会議があり、7月4日公示・21日投開票が有力な参院選がある。

 参院選が行われる年は、国会は延長しにくいため、提出法案も絞り気味の傾向がある。今国会の政府提出法案は58本。予算案を除いて、いわゆる重要法案とされるものはほとんどない。

 昨年12月10日に臨時国会が閉会した頃までは、2019年の通常国会について「無風国会」を予想する声が多かった。しかし、昨年末、厚生労働省が公表する「毎月勤労統計」が不正に調査されていた問題が発覚した。状況は一変し、この問題がどこまで拡大するかが、参院選政局に直結しそうな雲行きだ。

残り2088文字(全文2453文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事