教養・歴史書評

『民主主義の死に方 二極化する政治が招く独裁への道』 評者・田代秀敏

『民主主義の死に方 二極化する政治が招く独裁への道』
『民主主義の死に方 二極化する政治が招く独裁への道』

著者 スティーブン・レビツキー(ハーバード大学教授) ダニエル・ジブラット(ハーバード大学教授) 新潮社 2500円

民主主義の脆弱性、独裁化の容易さを詳述

 民主主義は非常に脆弱(ぜいじゃく)であり、冷戦後も独裁者は民主主義的な選挙によって容易に出現する。ロシア、ベネズエラ、タイ、トルコ、ハンガリー、ポーランド……。そして今やアメリカに、典型的な独裁者の特徴を示す大統領が出現した。

 どちらも米ハーバード大学教授である著者たちは、さまざまな民主主義の死を分析した上で、未来の独裁者の特徴を四つ挙げる。

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