教養・歴史書評

2019年は激動の予感… 殉教者の研究書を読む=楊逸

    ×月×日

     燃料税の削減や最低賃金の引き上げなどを求め、フランスで昨年末から「黄色いベスト運動」と呼ばれる抗議活動が続いている。一方、経済破綻したベネズエラでは、長く貧困と飢えに耐える国民が、ニコラス・マドゥロ大統領の強権体制に反抗して町に出た……。

     2019年、何かが起きる予感。いや、何かはすでに起きているのかもしれない。どの国も行き詰まり感を抱える今日の世界に、変わる時期が来たのか。不安ながらもドキドキして見守る。

    『ペルペトゥアの殉教 ローマ帝国に生きた若き女性の死とその記憶』(ジョイス・E・ソールズベリ著、白水社、5200円)を読む。ローマと聞けばすぐ目に浮かんでくるのは、バチカンやきらびやかな教会、ルネサンス時代の巨匠たちが残した数々の宗教美術などだろう。だが紀元初め、キリスト教が誕生して間もない頃、この地に多くの殉教者がいたことはご存じだろうか。

    残り896文字(全文1278文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    12月8日号

    もうかるEV(電気自動車)、電池、モーター14 「電動化」が業績・株価を左右 「次の勝者」探しも活発化 ■神崎 修一/桑子 かつ代/斎藤 信世16 巨人の焦り トヨタから「自動車」が消える日 ■井上 久男18 自動車部品 日本電産が台風の目に ■遠藤 功治20 図解 EV用電池「国盗り物語」 ■編集 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事