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長期金利上昇にもろい米国株=市岡繁男

 株価の急落は1981年の米長期金利ピーク後、利回りが10年移動平均に接近する度に起きていた。この水準では銀行などが保有する債券が含み損を抱え、リスク資産への投資縮小を余儀なくされるからだ。実際、昨年11月は長期金利上昇で大手銀行の自己資本毀損(きそん)率(証券含み損÷純資産)は3%を超え、株価下落に拍車をかけた。

 また米企業は社債発行を原資に自社株買いを行うが、長期金利の上昇時は社債発行コストが増加するので、自社株買いが細る傾向にある(図1)。このように米国株は長期金利の上昇に極めて脆弱(ぜいじゃく)なのである。

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