国際・政治中国大失速

図解で分かる米中貿易の「実態」 関税引き上げは双方に打撃=土屋尚史

 米中貿易摩擦は、世界の貿易市場が頭打ちになる状況の下で激化してきた。世界の貨物貿易総額は、2002年から08年まで順調に拡大してきたが、その後の成長率は鈍化している(図1)。背景には、08年の金融危機以降の各国における経済成長率鈍化と、新興国における製造業の現地化・内製化の動きがある。特に、中国やASEAN(東南アジア諸国連合)は、現地生産の進展により資本財や中間財の輸入が伸びにくくなっている。

 この伸び悩む貿易市場で高いシェアを握るのが、米国と中国だ。16年の世界貨物貿易総額に占める米中シェアはそれぞれ11%で拮抗(きっこう)している(図2)。00年に15%超を確保していた米国の位置づけが低下してきたこととは対照的に、中国は00年の3%台から大きく上昇している。中国が伸びた要因としては、01年のWTO(世界貿易機関)加盟、中国の内需拡大やインフラ投資の加速による輸入増加、国内企業の技術…

残り1090文字(全文1490文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

7月12日号

止まらないインフレ 資源ショック20 衝撃は石油危機に匹敵 「資源小国」日本の正念場 ■荒木 涼子/和田 肇24 原油の行方 2次制裁発動なら記録的高騰へ ■原田 大輔27 中国・インド “ロシアに冷淡”な資源輸入国 ■和田 肇29 戦略物資 EVや再エネの普及に必須の「銅」 ■片瀬 裕文30 天然 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事