注目産業別総点検2 自動車 中所得層が買い控えか=大和香織
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中国の自動車販売の低迷に歯止めがかからない。年間の販売台数2800万台超と世界最大の市場だが、2018年夏以降に減少が始まり、19年1月は前年同月比15.7%減と08年のリーマン・ショック後の落ち込み以上に悪化した(図1)。とりわけ中国ブランドの乗用車は、同20%台の減少が3カ月続くなど低迷が顕著だ。国内大手でも、東風汽車集団や上海汽車集団の販売が前年比2ケタ減になるなど厳しい状況にある。
販売低迷の原因と考えられているのが、小型車減税終了の影響だ。小型車減税はリーマン・ショック後の09~10年に初めて実施され、15年10月に再導入、17年末に終了した。確かに、減税は自動車販売に強く影響を及ぼす。しかし、今回の落ち込みはそれだけでは説明できない。
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週刊エコノミスト
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