株式売却で民営化進める英空港 運営権譲渡には継続性に課題も=野村宗訓
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空港の民営化で先駆的な存在となっている英国で近年、株主構成に変化が起きている。2018年末、オリックスとともに関西国際空港(関空)の運営権を持つフランスの「バンシ・エアポート」が、英国ガトウィック空港の筆頭株主となった。ロンドンのガトウィックはヒースローに次ぐ大規模空港で、年間乗降客数は4500万人を超える。
バンシは1990年代にカンボジアの空港経営で、所有権は国に残しながら、運営権を民間企業に譲渡する「コンセッション」を開始した後、フランス国内でアルプスに立地する空港の運営にも乗り出した。欧州内ではポルトガルの空港に加え、日本の関空・伊丹と神戸にも参入したので、年間取扱旅客数は一気に増大し、現在の総数は1億8000万人を超えている。
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週刊エコノミスト
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