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教養・歴史 書評

アメリカ 大統領長女夫妻の暴露本が話題=冷泉彰彦

 ドナルド・トランプ大統領の長女イバンカ・トランプとその夫ジャレッド・クシュナーの夫妻は、政権発足と同時に顧問の肩書でホワイトハウスにオフィスを構えている。

 この夫妻に関する暴露本『クシュナー株式会社 貪欲・野心・腐敗、ジャレッド・クシュナーとイバンカ・トランプの物語』(原題『Kushner, Inc.:Greed. Ambition. Corruption.The Extraordinary Story of Jared Kushner and Ivanka Trump』)が話題となっている。著者はビッキー・ワード氏で、過去には不動産業界や投資銀行に関するルポルタージュを出版している経済ジャーナリストである。

 本書は、2017年1月のトランプ大統領就任式の晩から始まる。祝賀ディナーに集まったクシュナー家は、ユダヤ教による金曜日の礼拝を始めるが、そこでジャレッドの父親のチャールズは、ジャレッドの弟のジョシュを罵倒する。チャールズは、ジョシュが下着モデルの女性との交際を続けているのが気に入らないのだ。このエピソードでクシュナー家が持っているユダヤ教に基づく厳格な価値観を紹介、その価値観がジャレッドとイバン…

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