中国首脳が異例の欧州歴訪 保護主義強める米国に対抗=坂東賢治
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中国の習近平国家主席と李克強首相が3月後半から4月前半にかけ、欧州を歴訪した。序列1、2位の首脳がその年初の外遊先に同じ地域を選ぶのは異例だ。米国の中国語ニュースサイト「多維」(3月19日)は「欧州は米中が5G(第5世代移動通信システム)、一帯一路という2大テーマで競い合う主戦場だ」と指摘し、米国をにらんだ地政学的選択との見方を示した。
習主席の訪欧ではイタリアが主要7カ国(G7)の一員としては初めて「一帯一路」の協力覚書に調印した。米政府は「中国の略奪的な手法に正当性を与える」と批判し、ブルームバーグ通信(3月18日)は「イタリアは中国とトランプ氏双方を喜ばせ続けることはできない」と断じた。
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週刊エコノミスト
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