教養・歴史アートな時間

舞台 オフィスコットーネプロデュース 埒もなく汚れなく 山の声=濱田元子

    舞台「埒もなく汚れなく」の初演(2016年) (青木司撮影)
    舞台「埒もなく汚れなく」の初演(2016年) (青木司撮影)

     劇作家は死して戯曲を遺(のこ)す。

     2009年、海の事故により48歳の若さでこの世を去った大阪の劇作家・大竹野正典(おおたけのまさのり)。生前、広く一般に知られる存在ではなかったが、東京では12年からオフィスコットーネプロデュース(綿貫凜(わたぬきりん)プロデューサー)で精力的に上演され、演劇賞も受賞するなど知名度が一気に上がった。劇作家の名前で見たいと思わせる、気になる一人である。

    「社会で普通に仕事をする目線がなくなると台本を書けない」と、会社勤めをしながら演劇活動を続けた経歴がユニーク。綿貫は「芸術をお金に換算しないところにひかれた」。ピストル連続射殺や看護師による保険金連続殺人など実際の事件を題材にしたシリーズでは、犯罪に手をそめる心の闇にキリキリと迫りながら、時にユーモアを交える。人間存在に注ぐまなざしは、鋭くも温かい。

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