英国の戦後を苦しめた債務の重み=市岡繁男
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戦前の日本、英国、米国の公的債務比率(公的債務÷名目国内総生産〈GDP〉)は、日露戦争や第一次、第二次大戦で急増した。戦争は非常にカネがかかるため、その後の国家運営に大きな影響を及ぼす。
例えば、1938年のミュンヘン会談で英国がヒトラーに譲歩しなければ第二次大戦は回避できたとされる。だが、当時の英国は第一次大戦時の債務で財政的余裕が乏しく、宥和(ゆうわ)政策を取らざるを得なかったのだ。チェコのズデーテン地方割譲を要求するヒトラーにしても、真の狙いは…
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週刊エコノミスト
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