インド 医師への暴力を報告義務化=中島敬二
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デリー州政府は4月16日、全ての病院を対象に患者による医師や病院スタッフへの暴力行為に関する報告書の提出を命じた。州政府の調査によると、医師の75%、緊急病棟に勤める医師では100%が肉体的または言動による暴力を受けたことがあるという。中には重傷を負ったケースもあるというが、多くの医師は被害を病院に報告していないため、インドで頻発する病院での暴力行為の実態は明らかになっていない。
背景にあるのが、医師の絶対数の不足だ。世界保健機関の基準で、人口1000人に対し医師は1人必要とされているが、インドは0・62人。40万人の医師が不足しているという。
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週刊エコノミスト
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