教養・歴史書評

『移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線』 評者・高橋克秀

著者 出井康博(ジャーナリスト) 角川新書 920円

安価な労働力供給を目的に 暗黙の共謀の構造を暴く

 入国管理法改正の議論の中で、奴隷労働とも言うべき技能実習生の過酷な労働実態が明らかになった。この問題の陰に隠れがちだが、同じくらい深刻な偽装留学生という闇が存在する。出井康博氏は日本というクモの巣にからめとられたベトナムやブータンからの留学生の窮状を地道な取材であぶりだした。

 このクモの巣は財界、政府、地方自治体、大手マスコミ、ブローカー、コンサルタント、政治家、官僚、日本語学校が暗黙の共謀で張り巡らした利権の構造である。

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