週刊エコノミスト Onlineグラフの声を聞く

米中対立の深層に元建て原油決済=市岡繁男

    図1 米銀の預金総額に占める原油決済代金は15%に上る International Trade Center (国連)
    図1 米銀の預金総額に占める原油決済代金は15%に上る International Trade Center (国連)

     1973年、米国とサウジアラビアとの間で、「原油は全てドル決済」とする合意がなされた(ペトロダラー体制)。金とのリンクを失ったドルだが、代わりに石油の裏付けを得たのだ。この仕組みは米国に大きなメリットを与えてきた。どの国が原油を輸入しても、決済通貨はドルなので、最終的には必ず米銀に還流することになる。このため、米国の銀行は労せずして低コストの預金を得ることができるのだ(図1)。

     米国の内外で取引される原油の決済総額は年間1.9兆ドルに上る。これは米銀の預金総額12.3兆ドルの約15%に相当し、原油価格が上がれば上がるほど、そのメリットは大きくなる。

    残り282文字(全文560文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    6月16日号

    コロナデフレの恐怖14 サービス業に「デフレの波」 失業増で負のスパイラルも ■桑子 かつ代/市川 明代17 市場に問われる開示姿勢 ■井出 真吾18 図解デフレ大国ニッポン ■編集部19 デフレ圧力は過去にない水準に ■永浜 利広20 コロナで「上がった下がった」ランキング ■編集部21 インタビ [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット