教養・歴史書評

『ジャパン・ストーリー 昭和・平成の日本政治見聞録』 評者・新藤宗幸

     2012年12月に成立した第2次安倍晋三政権は、近年では異例の長期政権となっている。政権には各種世論調査で40%台後半の支持があるものの、厳しい批判も存在する。長期政権をどのように理解するかは、現代日本政治と社会の研究にとって、重要課題だといってよい。

     本書の著者ジェラルド・L・カーティスは、博士論文の執筆のために1966年に来日し、旧大分2区から立候補した自民党の佐藤文生衆院議員に密着して、草の根政治のフィールドリサーチを行った。その成果である『代議士の誕生』は、保守政治の実相を摘出するものだった。以来、カーティスは米国人日本政治研究者として高い評価を得ている。

     本書は50年余にわたる日本政治の変化と今後の展望をまとめたものであり、著者の日本政治研究の総括ともいえる作品である。本書には中曽根康弘元首相へのインタビューや他の政治家たちの秘話も記されているが、とりわけ評者が関心を引かれたのは、安倍政治についての評価だ。

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