教養・歴史書評

貧困、いじめ、閉鎖病棟 自らの苦難を当事者研究に=荻上チキ

    ×月×日

     貧困だった子ども時代。いじめを受け続けた学生時代。低賃金で過酷な違法企業。多重の困難によって精神を病み、薬の過剰摂取で自殺未遂。精神病院の閉鎖病棟へ入院。小林エリコ『わたしはなにも悪くない』(晶文社、1400円)は数々の苦難をサバイブしてきた著者が、しなやかな文体でその経験を言葉にしていく。

     閉鎖病棟の中での人間関係。少し豪華な献立が大ニュースになり、盗難事件が起きると疑心暗鬼に陥る。刑務…

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