教養・歴史著者に聞く

『なぜオフィスでラブなのか』 著者・西口想さん 労働団体職員

     オフィスラブ。なんとも気恥ずかしい単語だ。「どんなことを言ってくる本なんだろう?って、怪しいですよね」と西口さんは笑う。しかしながら、職場が舞台の恋愛を描いた11編の物語を読み解くなかで浮かび上がるのは、日本の働き方であり、社会である。だから、そう、この本は経済書として読んでみたい。

     日本は実はオフィスラブ大国だ。初婚夫婦の出会いのきっかけでは「職場や仕事」が過去30年にわたって3割前後を占めている。

    「国際比較でも圧倒的に多いです。それは労働環境の問題でもあるし、社会保障の問題でもあると思います。長時間労働で職場の拘束が強いと、公私の切れ目がありません。人間関係がすべて仕事に関係したものになっていきます。それに日本では、どの企業で働いているのかが、その人の一生の経済力を一見、保証しているように見えます。どこで働いていようが行政の社会保障によってある程度の生活ができるという安心感がありません」

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