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小説 高橋是清 第61話 金本位制=板谷敏彦

松方正義(挿絵・菊池倫之)
松方正義(挿絵・菊池倫之)

(前号まで)

 日清戦争終結翌年、横浜正金銀行に移籍した是清が業績をあげ始めた頃、徳富蘇峰と深井英五は三国干渉の屈辱を胸に欧米出張旅行に出発、ロシアではトルストイに面会する。

 ロシアを旅行する深井英五が徳富蘇峰に促されてトルストイの前で「君が代」を歌うほんの少し前。

 明治29(1896)年9月18日、日清戦争を戦った第二次伊藤博文内閣が倒壊すると、松方正義が大蔵大臣兼務で内閣総理大臣になった。

 松方と言えば我が国の国家隆盛の条件につき一家言を持っている。

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