国際・政治ワールドウオッチ

ブラジル 「木が切れない」環境問題=美代賢志

    電線に接触しても、簡単に切ることはできない(筆者撮影)
    電線に接触しても、簡単に切ることはできない(筆者撮影)

     アマゾン熱帯雨林で、農地開拓などのために近隣住民が野焼きを行っていることが、注目を集めている。

     そもそもブラジルの国民は環境保護意識が薄い。理由は自然林から自宅の植木に至るまで、土地所有者の自己負担で「保護」する必要があるためだ。いったん樹木が一定の大きさまで育ってしまうと、伐採に当局の許可が必要になり、無許可で伐採すると罰金や代替樹木の植林の義務が生じる。

     自宅の垣根が隣家のブロック塀を圧迫し始めた知人が、市役所に木の伐採を申請したが、許可が出たのは塀が崩れた後だった。崩れた塀の弁償にかかる費用は、決して安くはない。このような例もあり、サンパウロ市で庭木を植えたがる人は少ない。また、古民家の売買では、規制前に植えられた庭木の伐採が問題視されることもある。このため、暴風雨などを装って庭木を撤去したがる人も多い。

    残り129文字(全文490文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    7月21日号

    もう働かなくても大丈夫? ベーシックインカム入門18 Q1 なぜ今、BIの議論が? コロナ禍で覆った「常識」 誰もが困窮する時代に転換 ■市川 明代21 政党に聞く 定額給付金とBI 斉藤鉄夫 公明党幹事長 「国民の理解が『一変』 BI検討が必要な時代」 玉木雄一郎 国民民主党代表 「所得制限は社会 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット