若年人口比率と戦争、金融危機=市岡繁男
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米国の歴史家、W・マクニールによると、20世紀に起きた両大戦の背景には人口過剰問題があったという(『戦争の世界史』中公文庫)。事実、戦前の日本では国民の4人に1人が若年人口層(15~29歳)であった。戦前の日本は良くも悪くも人口が過剰だったのだ。
第二次世界大戦後の統計を見ても、各国とも若年人口比率がピークを迎える前後に戦争や動乱が起きている(図1)。ベトナム戦争やソ連のアフガン侵攻、「アラブの春」はその事例である。若年人口は兵役対象年…
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週刊エコノミスト
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