温暖化の見逃せない効能=市岡繁男
有料記事
9月23日、米ニューヨークの国連本部で「気候行動サミット」が開かれた。そこで提出された気候変動に関する報告書によると、「温暖化ガスの排出削減が進まないと、今世紀末までに海面が1メートル以上も上昇し、高潮や洪水によって10億人が危機にさらされる」という。
そのためか、洪水や暴風雨など、世界の自然災害(地震、地滑りを除く)の発生件数は1980年以降の25年間で急増し、2006年前後にピークアウトした後も高止まりしている(図1)。
もっとも、温暖化ガス排出が地球温暖化の主因という見方には異論もあり、なかには温暖化どころか寒冷化に向かっているという説もあるほどだ。それに農業生産の観点からすると、地球温暖化は必ずしも悪ではない。
残り259文字(全文572文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める