資産家コーク兄弟の弟が死去 巨額政治資金の行方は?=高井裕之
ある男性の訃報がメディアで静かに報じられた。デービッド・コーク氏、享年79歳。8月23日、前立腺がんで他界した。兄・チャールズ氏とともに未公開企業で全米第2位の規模を誇る「コーク・インダストリーズ」のオーナーであり、個人資産420億ドル(約4兆5000億円)はニューヨーク一とされる。
コーク社はオランダ系移民の子フレッド・コーク(兄弟の父)が1940年に創業。祖業は石油精製業だったが、今ではフェイスブック、ゴールドマン・サックス、USスチールを合算した額を超える売上高(約10兆円)を誇る大規模石油企業である。
兄弟の存在は一般には知られてはいないが、巨額の政治献金で米国政治を操る黒幕としても関係者の間で知られていた。
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週刊エコノミスト
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