国際・政治ワシントンDC

資産家コーク兄弟の弟が死去 巨額政治資金の行方は?=高井裕之

デービッド・コーク氏(2011年当時)(Bloomberg)
デービッド・コーク氏(2011年当時)(Bloomberg)

 ある男性の訃報がメディアで静かに報じられた。デービッド・コーク氏、享年79歳。8月23日、前立腺がんで他界した。兄・チャールズ氏とともに未公開企業で全米第2位の規模を誇る「コーク・インダストリーズ」のオーナーであり、個人資産420億ドル(約4兆5000億円)はニューヨーク一とされる。

 コーク社はオランダ系移民の子フレッド・コーク(兄弟の父)が1940年に創業。祖業は石油精製業だったが、今ではフェイスブック、ゴールドマン・サックス、USスチールを合算した額を超える売上高(約10兆円)を誇る大規模石油企業である。

 兄弟の存在は一般には知られてはいないが、巨額の政治献金で米国政治を操る黒幕としても関係者の間で知られていた。

残り998文字(全文1311文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事