週刊エコノミスト Onlineコレキヨ

小説 高橋是清 第64話 大食副総裁=板谷敏彦

     日清戦争後の好景気は続かず政府は日銀に対し公定歩合の引き下げを迫る。ところが日銀総裁岩崎弥之助は応諾せず辞任、後任人事が紛糾する中、是清に副総裁の声がかかる。

     明治32(1899)年3月1日、是清は副総裁となって初めて日本銀行本店に出勤した。本店建築現場の事務として臨時の雇われになってからわずか7年での栄達である。

     日銀ストライキ事件を経て刷新された重役会は山本達雄総裁、高橋副総裁、三野村利助理事の3人で開催された。事件の結果、第3代日銀総裁川田小一郎が各界からスカウトした人材はあらかた出て行き、是清のライバルたちは一掃されたのである。

    残り2540文字(全文2812文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    6月16日号

    コロナデフレの恐怖14 サービス業に「デフレの波」 失業増で負のスパイラルも ■桑子 かつ代/市川 明代17 市場に問われる開示姿勢 ■井出 真吾18 図解デフレ大国ニッポン ■編集部19 デフレ圧力は過去にない水準に ■永浜 利広20 コロナで「上がった下がった」ランキング ■編集部21 インタビ [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット