小説 高橋是清 第66話 総裁更迭=板谷敏彦
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是清が日銀副総裁に就任した頃、日本は産業発展と金本位制の維持を目的に外貨建て国債を売り出すが失敗、集めた資金は英国からの軍艦購入資金に使われることになった。
明治33(1900)年6月、清国が日清戦争に敗れて以降、まるで瓜でも切り分けるかのように列強による清国領土の切り取りが加速していた。いわゆる「瓜分(かぶん)の危機」である。
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