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小説 高橋是清 第66話 総裁更迭=板谷敏彦

    (前号まで)

     是清が日銀副総裁に就任した頃、日本は産業発展と金本位制の維持を目的に外貨建て国債を売り出すが失敗、集めた資金は英国からの軍艦購入資金に使われることになった。

     明治33(1900)年6月、清国が日清戦争に敗れて以降、まるで瓜でも切り分けるかのように列強による清国領土の切り取りが加速していた。いわゆる「瓜分(かぶん)の危機」である。

     これに反発した民衆が「扶清滅洋(ふしんめつよう)(清朝を助けて西洋を討ち滅ぼす)」を唱えて外国人排斥のために蜂起したのが義和団の乱で、清国はこれに同調して列強に対して宣戦布告したために国家間の戦争になった。

     北京に閉じ込められた公使館員や居留民保護のために、8カ国連合軍が北京へ進軍して約2カ月で戦争は終結し、翌明治34年9月7日に清国は乱の事後処理である北京議定書に署名した。

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