外交官が大統領に「反乱」 深まるウクライナ疑惑=古本陽荘
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トランプ大統領がウクライナへの軍事支援を凍結し、政敵のバイデン前副大統領と次男のスキャンダルの捜査を求めたとされる「ウクライナ疑惑」が予想外の展開を見せている。野党・民主党が主導する下院委員会の弾劾訴追の審査について、トランプ氏は共和党の意向を無視した「憲法違反」と訴え、行政府は一切協力しないと宣言した。ところが、下院の証言要請に対し、現・元職外交官らが大統領指示を無視し、克明に証言を始めたのだ。
焦点となったのは7月25日のトランプ氏とウクライナのゼレンスキー大統領の電話だった。トランプ氏は「16年大統領選でウクライナの前政権と米民主党が結託していたのではないか」といううわさ話の調査を要求。さらに、ウクライナの天然ガス会社の役員としてバイデン氏の次男が高額の報酬を受け取り、バイデン氏が「息子への捜査を妨害するため」当時の検察幹部を解任しようと圧力をかけたか捜査してほしいと要求した。
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週刊エコノミスト
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