週刊エコノミスト Onlineコレキヨ

小説 高橋是清 第69話 英国頼れず=板谷敏彦

    (前号まで)

     日露が緊迫する中、日本政府はアルゼンチン海軍から購入する軍艦2隻の費用を正貨で用意できない。是清は日銀保有のポンド建て国債を担保に約束手形を振り出すことで資金調達に成功した。

     明治37(1904)年の元旦。早朝である。赤坂表町の家で高橋是清一家がそろって新年を祝おうかというところに新橋1720番、高橋家の電話が鳴った。

     電話は阪谷芳郎大蔵次官だった。阪谷は41歳、是清より九つ若い。まぎれもない大蔵省のホープである。

    残り2537文字(全文2753文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    6月2日号

    緊急提言 コロナ危機の経済学第1部 政治・経済編16 英知を結集 前例なき時代へ処方箋 ■編集部18 インタビュー 竹中平蔵 東洋大教授、慶応義塾大名誉教授 「デジタル化の遅れ挽回する好機」20 戦時体制 市場・金融政策万能の見直し ■高田 創22 経済政策 副作用忘却した世論迎合の危うさ ■森田  [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット