世界株高の裏にある中銀の緩和再開=市岡繁男
有料記事
10月の自動車販売台数は前年比25%もの減少となった。台風の影響があったにせよ、何かとてつもない不況が迫っている怖さがある。それなのに株価は、8月中旬の2万円台前半から11月は2万3000円台に急回復している。筆者は本誌10月22日号の当コラムで、空売りの買い戻しで株価が急騰する「悪魔のシナリオ」について述べたが、今まさにそれが起きているのだ。
こうした株高は日本のみならず世界的な現象だ。例えば、日経平均と株価の絶対値が似通ったイタリア株は今年、日本株以上に上昇している(図1)。注目は両国の株価パターンが酷似していることだ。株価は世界経済の影響を受けつつも、各国固有の事情で動くはずだが、必ずしもそうなっていないのだ。
残り250文字(全文563文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める