国際・政治ワシントンDC

移民が経営、多様な味提供 寛容な社会提唱する飲食店=井上祐介

    女性客が多い(筆者撮影)
    女性客が多い(筆者撮影)

     筆者の勤めるワシントンDCの事務所の隣のビルに新しいレストラン=写真=がオープンした。店名は「イミグラント・フード」、訳して移民食。食を通じて移民に対して寛容な社会を呼びかけることをコンセプトにしたアドボカシー(何らかの主張を提唱すること)・レストランだという。

     シェフはベネズエラ出身、経営陣も移民または2世で構成されている。テークアウトが主流な立地だけに、穀物、野菜、タンパク質を一つのボウルに載せたカジュアルな一品料理を主に提供し、メニューには異なる食文化の食材を掛け合わせたフュージョン(融合)料理が並ぶ。筆者が注文した「コロンビア・ロード」はエチオピアとエルサルバドルの移民が多く住む地域の通りから名付けられたもので、スライスした牛肉にエチオピアのレンズ豆とエルサルバドルのチーズなどが合わせてあった。

     このレストランの目的はおいしい料理の提供だけにとどまらない。オフィス街ではランチタイムを過ぎると客足は自然と細る。そこで、午後の空いた時間には移民のための支援活動を行う地元のNGO(非政府組織)に活動の場を提供する。店のスペースを利用し、渡米から間もない人々を対象とした英語教室や職業訓練、法律相談を提供するなど、米国社会に溶け込むために必要な各種…

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