教養・歴史書評

思わず落涙…… 決死につなぐ命のバトン=高部知子

    ×月×日

     いや~。なんだか久しぶりに本を読んで泣いてしまった。『生き物の死にざま』(稲垣栄洋著、草思社、1400円)。この本はゾウ、サケ、セミ、ミツバチなど、生物がどのように「命のバトン」をつないでいくかということに注目した本なのだが、その描き方がなんとも詩的というか、感動的というか……。

     例えば「ハサミムシ」の章。「ハサミムシの母親には、大切な儀式が残されている。(中略)子どもたちを慈しむかのように、腹のやわらかい部分を差し出すのだ。(中略)母親は動くことなく、じっと子どもたちが自分を食べるのを見守っている。(中略)遠ざかる意識の中で、彼女は何を思うのだろう」

     確かに「擬人化」された内容であることは間違いないのだが、それでもグッと涙が溢れてきてしまう。そして…

    残り972文字(全文1306文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    2月4日号

    AIチップで沸騰!半導体第1部 世界の開発最先端14 GAFAも開発に乗り出す AIチップの8兆円市場 ■津田 建二/編集部18 Q&Aで分かる AIチップ ■編集部/監修=本村 真人21 インタビュー ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP) 山本達夫 社長「推論用AIチップのコア開 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ PR

    最新の注目記事

    ザ・マーケット