アメリカ 1位奪取で女優ブッククラブの権威固まる=冷泉彰彦
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アメリカの出版界、とりわけフィクションの世界では、新刊のマーケティング手段として「ブッククラブ」が大きな要素となっている。ブッククラブというのは、新刊紹介のテレビ番組や有名人が主催するものがあるが、1990年代からは女優のオプラ・ウィンフリーが主催する「オプラ・ブッククラブ」が大きな権威を持ち続けてきた。全くの無名作家でも、このブッククラブの推薦図書となれば、テレビ番組やネットなど多くのメディアで紹介され、ベストセラーに直結するという仕掛けだ。
人気ということでは圧倒的だった「オプラ・ブッククラブ」だが、これに挑戦する新しい動きも出てきた。例えば、同じく映画女優であるリース・ウィザースプーンの主催する「リース・ウィザースプーン・ブッククラブ」は、オプラのクラブとは別のコンセプトでジワジワと評価を高めていたが、この2019年には推薦作がアマゾンの「年間で最も読まれた本」に選ばれることとなった。
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週刊エコノミスト
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