台湾総統選で蔡英文氏再選 「1国2制度」反対、香港デモに共鳴の世論味方に=近藤伸二
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台湾総統選が1月11日に投開票され、中国と対立する与党・民進党の蔡英文氏(63)の再選が決まった。
「全世界の民主国家と香港の人々は、今日我々が示した決定を喜んでくれるだろう」。午後10時(日本時間11時)前、台北市内の選挙本部前で行った勝利演説で、蔡氏は香港との連帯を強調。約10分間の演説の間、支持者は小旗を振り、「総統加油(頑張れ)」などとシュプレヒコールと拍手を繰り返しては喜びを爆発させ、演説は何度も中断した。
支持者への感謝や政権運営への決意を表明する勝利演説で、蔡氏がわざわざ香港に言及したのは、選挙戦と香港のデモが同時進行し、中国が香港で実施する「1国2制度」への姿勢が選挙の最大の争点となったためだ。午後5時前から始まった集会では、香港から来たグループが「光復香港、時代革命(香港を取り戻せ、革命の時だ)」と書かれた旗を高く掲げ、台湾の支持者がエールを送った。
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週刊エコノミスト
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