教養・歴史書評

アメリカ 「文化盗用」論争に巻き込まれたベストセラー=冷泉彰彦

     女優のオプラ・ウィンフリー氏の主宰する「オプラ・ブッククラブ」は、アメリカの出版界における権威を確立して久しい。新刊書籍がクラブによって推薦されると、ベストセラー入りが約束されていることから、こうしたブッククラブというのは単なる書評メディアではなく、出版界におけるマーケティングの一翼を担っていると言える。

     現在ベストセラーになっているジャニーン・カミンズ著『アメリカの汚点(“American Dirt”)』は、その「オプラ・ブッククラブ」の最新のセレクション(推薦図書)である。アマゾンの「最も売れているランキング」のフィクション部門3位に入っており、オプラ・ウィンフリー氏がアップルTVと共に立ち上げたTV版でも紹介されるなど、改めてこのブッククラブの影響力を見せつけている。

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