インド 通信産業が支払金でピンチ=成田範道
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インド通信産業は、突如生じた政府への巨額支払金のため空前の危機に見舞われている。インド最高裁が昨年10月、政府と通信会社との間で10年以上にわたり争われてきた通信免許料金の算定を巡る裁判で、通信会社5社に合計1兆4700億ルピー(約2兆2600億円)を3カ月以内に支払うよう命じる判決を下したためだ。
通信会社が政府に支払う通信免許料金は通信会社の収入によって決まる。この算定基準を巡って政府は「通信会社の収入は、通信事業以外の収入も含めた総収入である」としてきたが、通信会社側はこれを不合理とする主張を続けていた。しかし、最高裁が政府の主張を支持したため、これまでの料金が「未払い」との扱いになり、巨額の支払金が確定したのだ。
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週刊エコノミスト
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